いっしょに生きよう - 死にたいあなたへ
嘆き川柳 お絵かき掲示板
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ゆるされたかった
 小さく美しい彼女のとなりに居るのが自分であるという状態を客観的に見ることなどできない。そんなことをすれば殺してほしいと思うほどの自尊心の崩壊が待っている。きっと自我も同時に滅びる。彼女は誰よりも美しく愛らしく聡明だ。そんな彼女のとなりに自分が立っているということを許容など出来るわけがない。なんたる厚顔、なんたる愚かさ。本当に殺して欲しかった。けれど私には彼女が必要なのだ。私は彼女を想い生きている。彼女には私など、髪の一本たりとも必要ないというのに。あまりの情けなさに、最早私は何をすることも嫌になるのだ。そうして立ち止まり、その間に彼女は羽根を広げ遠くへ行ってしまう。それが、それが何よりもつらいと思うのに私は何もしないのだ。かなしかった。後悔ばかりだ。こんな私のために彼女が時間を割いているなんて事実が許せない程だった。彼女はきれいだ。私なんかが近づいてはならぬほどきれいなのだ。彼女は、うつくしかった。離れてしまうのは一度きり、そうすればもう再会はない。そうして私は二度と彼女に触れることはないのだ。彼女に関する何もかもが悲しくて、それでも涙は醜かった。
17/06/21 00:40更新 / 高瀬川

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