いっしょに生きよう - 死にたいあなたへ
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黒の車道
ほらー・・・の様な話。

*

いつもどおり母に怒られて お腹がすいて ご飯を食べる、そんな夢から覚めてぼくはドアを開けた

生暖かい風がふいていた 時計は午前6時を示していた、湿ったアスファルトの上で 空を見上げると
飛行機雲の様な細い雲が 糸を引くように流れている。それはもううっすらとしていて 今にも消えそうで
もう飛行機は ずっと遠くへ行ってしまって、そのなごりも消えてしまう物なのだと感じたのだろう
私は無性に悲しくなった。

それはぬるま湯の様な風だった なのに 折れた傘が 這いずっているほどに勢いは強く
唸り声のような 音をひびかせていた 自販機の前で財布を探る少年の髪がなびいていた
髪のせいで顏は見えなかったが 華奢な体つきをしていた
Tシャツがまくれて あさぐろい肌の面積が多く見え、どこか水色の様な風景に
浮き出ているようだった。 動画を取るように私は時刻を確認した
針は25を指していた。 

それから、何日もたったある日のことだ。自販機の前にまた あの あさぐろい肌の細い体つきの少年がいた
財布を探っていた いや まさぐっていた。というべきだろうか、どうやらお金が足りない様だった 
私がじろじろ見ていたからだろう ふと目が合ってしまう。少年は手をパン、と鳴らし
イタズラっぽいウインクをした「ね、10円だけ、ちょーだい」
そういうのは癖になるとまずいと思うのだが 私はその男の子と接点がほしくなって、10円を
あげてしまったのだった。「ありがとっ」猫の様な大きな可愛らしい目をにっこりとさせて
そう言った。取り出し口からジュースの落ちた音がした。

少年は、もう使っていない道路なのだろうか、崖の上の途切れた空間で
「ねぇお礼に良いこと教えてあげる」と耳元に顔を近づけてささやいた
「おれ、悪い人達のこと調べているんだ」あさぐろい肌の少年は言った
「世界を裏側から支配しているやつらさ 今も電波を流して町中の人々を操っている
僕は特異体質でね ウイルスに抗体を持つ人々がいるように そいつらの 操り電波をうけないのさ
キミもその気が有る様だね、僕はその発生源をおぼろげながらに感じるのだけれど 僕の様な気付いた人間が
その場所へ近づこうとすると ゾンビの様な操られた何かがせき止めようとするんだ
そいつらは此処へ上ると、幽霊の様にすっ、と消えてしまう たぶんあれらは
侵入者排除のプログラムなのだろう 実体を持たない情報の塊なのだ
そしてここには 強力な磁場が有る、大げさに言えば結界みたいなものかな。」

此処には何人かの仲間がいた とりあえず5人はいるようだった、彼らは特異体質だった。
私っもたぶん本当は特異体質だから誘われたのだろう、そんなことをおもった。
ある日そのうちの一人がこういった「日が沈んだら この世界も消えてしまうんだ 抽象的だろう? だから日が沈む前に
時間を巻き戻すんだよ 魔法みたいだけど 目をぎゅっとつぶれば 一人で2日分ぐらいはもどせるでしょ
だってお話の中の世界だからね、此処は」と彼は言ったが、僕は「ではなんで、出来無い事が有るのだろう」と思った
心は圧迫されている。「「きっと世界は夢にすぎない」」ものなのであろう・・・と思ったのだった。

それからというもの 私は目の前で消える人や 大陽が東から西へ動いているのを見た まるで幻覚の様だったが
情報で成り立っている現実というものはこんなものなのだろうな、と思った
それでも私は思っていた「いや あれは幽霊だ」そんなロマンチックな事を思っていた
あの半透明の人々が守る先にはきっと世界の謎そのものが潜んでいるのだろう、そんな思いを抱いていた
だから 今日も風はなまあたたかく感じられたのかもしれない。
15/01/19 01:16更新 / もじ

■作者メッセージ
幽霊っているのかな?

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