いっしょに生きよう - 死にたいあなたへ
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檻の中
大きな大きな檻の中に私はいた。

私だけではない。私と同じくらいの年の子供たちがたくさんいた。

毎日少しずつ小さくなっていく檻に気付いているのはきっと私だけだ。

このままどんどん檻が小さくなって、そのうち身動きがとれなくなるんじゃないか。

そう思った私はある日檻から逃げ出した。

檻の中から話し掛けてくる友人や、私を捕まえて檻の中に戻そうとする大人たちが、まるで猿にでも見えた。

皆があんな檻の中で暮らせるのはバカだからだと思った。

バカだから、自分が檻の中にいることすら知らないのだ。

私は違う。

私は自分で自由を手に入れたのだ。

そう思っていた。

自分をとじこめている透明の檻には気付いていなかった。

その透明な檻は、ある日急に小さくなった。

気付いた時にはもう逃げられなかった。


檻の外でかつての友人が楽しそうに笑っていた。



鏡をみると奇妙の悪いイキモノが写っていた。
15/09/18 18:15更新 / shin

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