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振り込め詐欺
私の一人息子の敦也(あつなり)は、数年前に成人し、今ではそこそこ有名な企業に就職したのだが、私の息子はおっちょこちょいというか、頼りがないから困る。重要書類を家に忘れて行ったり、会社のお金を紛失させたり。息子がヘマをするたびに私が会社まで、重要書類やお金を持っていくのだ。しかも、息子が紛失させたお金は私が働いていた頃にためたお金で賄われる。本当にバカみたいだ。なぜ、息子の尻拭いばかりさせられなければならないのだろうか?こんなはずではなかった。老後は自宅でのんびりテレビでも見るつもりだったのに、息子がいつ、会社に迷惑をかけているかと思うと、のんびりテレビも見られない。
ーープルルルルルルーーー
この日も電話がなった。私は嫌な予感がした。そして、嫌な予感は的中した。電話は息子からだった。
私「もしもし、柳川でございます。」
息子「ああ、俺だよ、母さん」
私「敦也?どうしたの、アンタ今、会社にいるんでしょう?」
息子「それがさー、今日、重要な取引があって会社のお金の200万円を持って電車に乗っててーそれで、ちょっと200万円の入ったカバンから目を離してたら、カバンごと盗まれたんだよ。こんなことが会社側にばれたらクビにされるし、母さん、200万円なんとかならない?」
私「あんた、本当にだらしないわね!200万円を盗られるなんて!でも、すんだことは仕方ないわね、200万円はなんとかするわ。」
息子「母さん、恩に来たるよ。えっと、じゃあ、200万円は口座に振り込んで。口座番号は?????????だから。」
私「了解。もう、そんなだらしないことしたらだめよ?」
電話を終わらせ私はすぐに銀行に行き、指定された口座番号に200万円を、振り込んだ。なんの疑いも持たずに。
200万円を、振り込んで、数時間がたった。数時間も立ったのにいまだに息子からの連絡がない。息子は上手く200万円を、受け取れただろうか?結局日が暮れても息子からの連絡はなかった。
夜の8時になり、息子が会社から帰ってきた。私は息子を質問攻めにした。
「たく、あんたは本当にだらしないわね!200万円も紛失して!なんで、カバンから目を話すの?社会人としての自覚足りなくない?誰に似たの?」
だが、息子はポカン、として、
「200万円?何の話?」
と言った。その目は嘘を付いているときの目ではなかった。真実を言っている目だった。私は、背筋が凍るような思いになった。
ーーーやられた!ーー
私はすぐに警察に連絡し、例の口座を調べてもらったがもう200万円はなくなっていた。私は激しい絶望感に襲われた。私は今まで、自分は振り込め詐欺なんかに引っかかるわけはないと思っていた。だが、こうして引っかかってしまった。電話の声は息子そっくりだった。私は泣きたくなってしまった。だが、どんなに悔やんでも過去は変えれない。この屈辱をバネに頑張ろう。私は心に誓った。
14/08/01 18:04更新 / 浦上〜杞憂〜

■作者メッセージ
ってことで、振り込め詐欺には気をつけましょう。実際の振り込め詐欺の電話はどうゆうふうにかかってくるんだろう。
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