いっしょに生きよう - 死にたいあなたへ
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無限質量の男
僕は見た目も普通なただの人間ではなかった。それは決して別にサイコな理由とかではなく何故かとてもファンタジー染みた僕の体質に問題があった。


まず0歳の僕が生まれた、それはそれは普通にオギャーと泣き普通の赤ん坊だったという、異変に気付いたのは6か月くらいの事、母親のお乳を飲んでいる僕は何故だろうか、お乳を飲んでいるという自覚があった、飲んでいるという意識があった、母親がいっぱい飲んで大きく育つのよ〜なんていっているのを聞きまねて、生後6か月の僕は声を出して母親の真似をした。

普通6か月の赤ん坊は声帯というものはまだできていない、なのに僕はたどたどしくもはっきりとした言葉を出した。

これを機に家族からは天才が生まれたのではないのかと話題となった。

言葉は割とすんなりと喋れるようになり、物書きも1才ですべてをマスターした、僕の家は水道も整備ましてや電機など通っていない辺鄙な田舎村なのに、教科書という高級なものを買い与えてくれる当たり親には頭があがらない、その教科書もすべて頭に入っている、

さてここからが本当の異常な僕の体質の本質である。


目の前に石ころが落ちていた、何故か僕はそれを食べられるものだと判断した、実際に食べたのである、それはもうボリボリと、

ここで皆さん疑問に思うだろう、そんなもん食ったら歯がボロボロになると、ていうか歯があるの?と、、、、、、、、歯はあります、そして砕けるどころが石のほうが砕けていった。

おいしくはなかったが、貧乏な村だ、食べられるものは食べておこう、

親に石ころ食えるよと持ち寄るが、○○はふざけているのかと頭を撫でられた。

ここで僕は疑問に浸る、石はみんなはたべないらしい、というかたべられないらしい、ここで僕は初めて自分が変わっていると疑問に思う、それはまだとても小さな疑問だった。

謎のキノコや雑草、木の皮や小魚や豆など貧乏な村の主食はこんなものだったけれどみんなで食べるご飯は美味しかった、

謎のキノコをみんなで食べた時、それは毒キノコだったらしく僕も含めキノコを分け合った村人全員食中毒になった、それで死んでしまった人もいたが何故僕だけが何ともないのだろうか疑問だ

疑問もたくさん自分の身に巻き起こる、鉄骨が僕の上に落ちてきたとき、僕は無傷だったし、水の中に潜っていても息が切れることがないのであった。

頭がよかった僕はさらに疑問に思う、疑問だらけだ、ためしにどうみても毒キノコな赤いゼリーしたたるキノコを意を決して食べてみたがなにも起らなかった。

今日は僕の誕生日ということで鶏肉が食卓に出た、鶏肉なんて高級品食べるのも恐ろしい、初めての鳥の丸焼きはとてもおいしかった。

その翌日、背中に違和感を感じ、手で触ってみると肩甲骨あたりに小さい突起物が2つはえていた、これには両親も村のみんなも驚いた、あるご老人は悪魔の再来と僕を罵ったがやはり小さな村だからなのだろう、僕は悪魔とみなされ村を追い出されていった。

泣きじゃくる両親を遠目で見、僕は泣いた、だが仕方がない、僕は悪魔なのだから。

そのとき○○は11歳であった、

それからというもの僕の人生は放浪の旅だった、


あの謎の突起物は一年経つと巨大な翼に変わっていた、あろうことか僕は空が飛べるようになった、そして便利なことに背中の羽は付け根の穴に収納できた、なんて便利なのだろう。

ここまでくると僕の異常な体質の正体がわかっていた、僕は食べたものの性質を体の中に取り込めるのだ、

植物を食べれば光合成の性質を取り込め、鳥を食べれば羽が生え、魚を食べればエラ呼吸ができるように、そしてかつて僕は石ころを食べたがそれは、石ころの性質を体が取り込み筋線維を岩のように高質化したのである。なぜ岩のように硬い筋肉なのに柔軟に動けるのかはよくわからない。

急にいってしまうけれど、僕は大便小便をしたことがない、全てが体に取り込まれ蓄積されていくのだ

自分はいったい何なのだろう?普通の人から生まれた自分はこんなにも異常なのがとても不思議だった。

旅の途中でさまざまな本を見てきたが、この世のすべての頂点に立つのが神という存在らしい、興味を持ち、神と名がつく文献をあさりにあさっていってこんな言葉をみつけた、

神様に祝福されし子供、聖人


クソったれと思った。


いわゆる聖人と呼ばれるものは英雄である。だいたいは人を勝利へ導くだの救うなど陳腐な人種だと僕は毛嫌いしていた。

何故こんなにも聖人君主が嫌いかというと、僕の親は、僕が村から出た後に、異形物の手先だと、火にくべられ焼かれて殺されたのだ、そういうときに限って手を差し伸べてくるものなどいない、つまり神などいないのである。

それに気が付いたのは、村を出てから20年経った時であった。


40を超えたあたりから、自分の見た目が変わらないことに気づく、これでだいたい予想はできるが、僕は不老不死までも持ってしまっていたのだ。

食べた物質を寿命と変え、老いることもなくなった僕は、生命の理から完全に外れた存在となっていた。

今年で齢70、特殊な磁場を持つ鉱石、様々な動物を食べ、時には空から降ってきた鉄の塊を食べ、そのすべてを取り込み、完全に人ではなくなってしまった。

いまは極寒の極地にて、私の今までの記録を文字にして残しているが、これは果たして意味のあるものなのか、僕を知るものは少ない、そして確実に僕より早く死んでその息子、そして孫の代までもが僕より早く死んでしまう。

このままでいいのだろうか、、、、、、


空の上には宇宙というものがある、今いるこの大地は星と呼ばれているもので、宇宙には星がたくさんある、これは限界まで空気の無くなる所まで飛び、見てきたものだった。満天に輝く星々は、この大地のどの宝石よりも美しかった。

結論付ける、この大地は私のいるべき場所ではない、私に似た誰かが、理解者がこの宇宙のどこかにいると信じよう、

それだけが僕の希望だ。

これから僕は宇宙を旅をする、それにはまず宇宙に適応できる体が必要だ。

宇宙に適応できる生物を捕食と、僕は考える、


考えられる生物は一つしかない、


この星そのものだ、



僕は体を膨張させ星を覆い尽くす、



僕の本質は無限にある質量だ、



僕は期待に胸を躍らせながら、星を喰う、


どちらかといえばおいしい味


ああ、この星の人々の断末魔さえもがぼくの中に混ざり取り込んでゆく、


僕の自分勝手にみんなを死なせてしまってごめんなさい、









さようなら、この星の生き物たちよ・・・・・



16/01/22 19:01更新 / ggg

■作者メッセージ
6か月の男の頭が良かったのは、母親である大人の母乳に含まれるDNAを取り込んで、、なんだろ、、、よくわからんけど頭の経験値を溜めた的な解釈でおねがいします。

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