少々長くなりますので、所々読み飛ばしてもらってけっこうです。
読了していただければ幸いです。
私には夫がいて、夫の夏季休暇を利用してイタリアへ旅行へ行きました。1週間の滞在だったので、少し贅沢もさせてもらいました。
そして、滞在最終日、ホテルで夕食を終えてから、ホテル付近を夫と散歩することにしました。建物自体が大きな森の中にあるのですが、ハイキングコースがあったり、様々な鳥類の住処にもなっているのでバードウォッチングなどの目的で訪れる人々も多いそうです。
時間帯が夜ということもあり、少し恐怖もありました。不慣れな土地であるうえに、受付で部屋の鍵を受け取る際、「あまり夜は出歩かないほうがいい」と勧告されたので、夫に「念のために朝にしない?」と持ち掛けると、何でもこの不気味で鬱蒼とした夜の森というのが夫の私淑する海外の作家の小説の舞台となっているらしく、若干強引に連れ出され、渋々付いていくという感じでした。だから、散歩というのは語弊があるかもしれません。
どうしてこういう時、男の人って人気のない道を選ぶのでしょうか。
現実で枯渇している自分に刺激を与えようとしているのでしょうか。
雑草も掻き分けなければ進めないほど茂みが深くなっていきました。
30分ほど歩いて、切り株に座って休憩していると、後方の茂みから
裸の老婆がよろけながらこちらに向かって歩いてくるのです。
しかも服を着ていなく、にたにた笑っていました。
しかも、同じような言葉を繰り返しているようで気味悪く、
夫に手を引かれ、その場を一目散に離れ、ホテルに戻ってきました。
受け付けの人に夫が「あれは何だったのか」と詳しい情報を聞くと、
何でもここらへんで有名な露出狂だそうです。夫がさらに続けて
「何で警察は動かないのか」と説明を求めると、「露出狂が有名になり過ぎて、もはや地元の観光客公認の域に達しており、中々口を出せずにいる」そうです。しかも驚くことに、何度も訪れている人は普通にその露出狂と会話するそうです。その老婆はホームレスの人だそうで、観光客の方は独り身を心配して、話し相手になったり、食べ物を恵んであげたりしているそうです。
この部分は日本にはない寛大な接し方だなと文化の偉大さに感心しました。日本でやれば、その場で取り押さえられ、現行犯逮捕ですが(笑)
みなさんも海外などの旅先で経験した不思議な体験とかあれば教えていただきたいです。もちろん海外じゃなくて国内でも結構です。
長文失礼しました。