あたしには好きな人がいます。
彼は、自分が信じる以外の人間を信じない、女子を好きにならないという、恋愛対象にするにはとても難しい人でした。
でもあたしは好きになり、知り合ったばかりの男友達に好きだとばれないように
「クラスメイトの男子たちのメアド知ってる? 知ってたら、許可をもらって教えてほしいんだけど」
と頼み、まあ必要のない人たちのメアドとともに、好きな人のメアドももらうことができました。
高校に入ったばかりで、あまり親しくなかったのですが、よく、彼からメールがきました。
他愛もないメールでしたが、あたしはそれがうれしくてよくメールをしていました。
ある日、保護者の飲み会があり、あたしの両親はそこへ向かいました。
ちょうど、チャーリーとチョコレート工場の映画がテレビであった日です。
それを見ているときに、突然に母親から電話があり
「あなたのクラスメイトのお母さんがいるんだけど、名前がえっと・・・Mさんなの。知ってる?」
知ってるも何も、好きな人の母親だったのです。
猫好きというのもあり、意気投合した母親とMの母親は、あたしに猫をくれるという約束をし、夏休みに入りました。
そして、MとMの友達、そしてMの母親とともに猫をもらいにいき、それで距離は縮まったかのように思えました。
でも、二学期に入り、彼からのメールはもちろん、返事も来なくなりました。
一学期の頃は、教室でもよく話しかけてくれたのに、それもなくなりました。
あたしはいけないことをしたのでしょうか・・・。
間違えて、鬱なメールを彼に送ってしまったことが二学期最初の頃にあり、そのことにメールを返してくれたのが最後でした。
今は、彼の母親とメールをしていますが
「部活が一番みたい・・・」
とお話をしていました。
でも、メールに返事を返してくれないのは・・・、あたしの最後の鬱なメールのせいだったのでしょうか・・・。