No.0に対する返信 ( No.1 ) |
- 日時: 2013/06/20 15:32 (wind)
- 名前: ゼロ
- > 去年、母が加齢黄斑変性になりました。
> 眼球に注射をする治療では治らず、今は県外でレーザー線治療をしています。ですが、それでも少しずつ悪化しています。 加齢黄斑変性症(AMD)は近年まで良い治療法がありませんでした。 しかし、医学の進歩により、光線力学的療法photodynamic therapy(PDT)が登場し、次いで抗VEGF療法(硝子体注射)が登場、AMDの治療は劇的に進歩しました。 それでもAMDが難治性疾患であることでは変わりなく、治療に苦慮することが多々あるのが現状です。 なぜ、治療し難いかというと病変が黄斑部にあるからです。 黄斑とは網膜の真ん中に当たる部分で、人はこの真ん中を使って主に物をみるように出来ています。 黄範囲外の網膜を傷害しても直接視力低下には結びつかないんですよ(暗点にはなりますが)。 しかし、黄斑を傷害するととたんに視力低下します、人は黄斑部を使って主に物を見るからです。 そして黄斑部は非常にデリケートであるため、簡単に手を出すわけにはいけません、これまで良い治療法がなかったのはそのためです。
> 主治医の先生に聞いた内容は「レーザー線治療も悪化をなるべく防ぐだけで、見えなくなった部分は治りません」 というのです。部分的に失明しているんです。本当に治らないんでしょうか? 一度傷害された網膜は元には戻りません。 視神経は脳神経の一つです。脳の神経細胞には再生能力が殆んどありません。脳梗塞や脳出血で後遺症が残ると、容易に改善することが無いのはそのためです。皮膚で切創を作っても、また時期にくっつきますよね、再生能力があるからです。視神経も脳と同様に再生能力がないんですよ。 > 母も失明の可能性に恐怖心が強くなってきて、最近精神的に不安定になっています。どうにか視力を回復する方法など、加齢黄斑変性について教えてください。お願いします。 失明に対する恐怖は非常に大きなものと思います。 しかし、AMDの場合、傷害されるのはほぼ黄斑部かその周辺までで、それ以外の網膜が傷害されることは余りありません。即ち、真ん中は見え難くなっても、周辺の見え方は維持されることが多いのです。それでも中心が見難くなるのですから不便この上ないことには変わりないのですが。光も全く感じなくなるような完全な失明、光覚弁の消失に至ることは稀です。 また、両眼をAMDによって極めて視力低下をきたしてしまった場合、拡大読書器などを用いて、モノを読むことを可能に出来ることがあります。拡大読書器は近年の進歩で小型化、軽量化が進み、使い勝手の良いものになってます。 AMDの治療に関しては難治性疾患であるものの、黄斑疾患の専門家以上の治療はないのでは、と思います。
こちらの日本眼科学会のHPなど、AMDについて分かりやすく記載されてますよ。 http://www.nichigan.or.jp/public/disease/momaku_karei.jsp
拡大読書器 http://www.kyoyohin.org/20_search/p_detail.php?p_id=0000000000000214 http://kilalinet.shop-pro.jp/?pid=25026397
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Re: 加齢黄斑変性の治療について ( No.2 ) |
- 日時: 2013/06/21 12:38 (au-net)
- 名前: あか
- ゼロさん詳しくありがとうございます。
やはり完治は難しいのですね。最近は年を取ったせいか父との仲がよくなりましたが、若いころは父親が今ならDVと言われてもおかしくないような暴力をしていたので網膜に傷がついているそうです。それも影響しているのかもしれません。
私自身、勉強して母を勇気づけられるようがんばります。
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No.2に対する返信 ( No.3 ) |
- 日時: 2013/06/21 12:41 (wind)
- 名前: ゼロ
- > やはり完治は難しいのですね。
残念ながら、その通りです。
>若いころは父親が今ならDVと言われてもおかしくないような暴力をしていたので網膜に傷がついているそうです。それも影響しているのかもしれません。 可能性は否定できませんね、あり得ることです。
> 私自身、勉強して母を勇気づけられるようがんばります。 是非、親孝行してあげてください。
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