戦略的撤退 |
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- 日時: 2012/11/07 20:10 docomo
- 名前: ちぃ兄
■戦略的撤退(せんりゃくてきてったい)
戦略的撤退とは、「長い目でみて、勝つために、いったん逃げること」です。
とくに暴力系のいじめのときは、いじめっ子たちの目の前に行かないことが、大切です。
なぐったり、けられたり、コンパスでちくちく刺されたり・・・。
やっているほうに深い傷をおわせるつもりがなくても、 当たりどころが悪いと、たいへんなことになります。
また、(へーこれぐらいなら、だいじょうぶなんだ)・(あ、あそこまでやってもいいんだ)などと思われて、どんどんひどくなってしまうかもしれません。
体に何か直接される”いじめ”のときは、対策も記録もするよゆうはありません。
すぐに1〜2ヶ月、学校を休んでください。
1日〜1週間くらいでは、少し足りないと思います。
ただ休む、それだけなのに、なんで戦略的なのかを説明していきます。
たばこの禁煙に、ちょっとにています。
■感じる時間の長さ
自分が小学校の低学年だったころや、ようちえんにいたころを思い出してみてください。
一週間がとても長いと思いませんでしたか。日曜日の夜、「あー次の休みまで、あと一週間もあるのか・・・」と、ものすごく先のことみたいに思ってうんざりしませんでしたか。
それにくらべると、まだ今のほうが早いような気がしますよね。実は、年をとるごとに、感じる時間の長さは、短くなっていきます。
お父さんやお母さんに「ねえ、一週間って、あっという間?」と聞いてみてください。
きっと、「あー、あっという間だなあ。それどころか、お前が生まれたのだって、つい昨日のことのような気がするよ」などと、教えてくれると思います。
あなたや、いじめっ子たちは、まだ子どもです。
人生全体からすると、まだまだ、時間が長ーく感じられるころです。
だから、たいくつには、大人よりたえられません。
■”おもちゃ”を取りあげる
あなたは、いじめっ子たちにとって、おしゃべりの話題や、笑いのネタをあげる、べんりな”おもちゃ”にされてしまっています。
「(あー面白い話しないなあ)とりあえず、あいつの悪口を言っとくか」
「(あー面白いことないなあ)とりあえず、あいつに消しゴムぶつけてみるか」
みたいな感じです。
いじめがひどくなればなるほど、いじめは、いじめっ子たちの「面白いこと」の大きな部分をしめるようになっていきます。
しかし、もしあなたが学校にいなければ、そうはいきません。
”いない人”の悪口は、そう長くできません。
”いない人”を、いじめることはできません。
いじめがつらいから休むというより、かれらからおもちゃを取りあげるつもりで、1〜2ヶ月以上休みましょう。
■休みはじめたあと・・・
あなたがクラスからいなくなったあと、いじめっ子たちはどうするでしょうか。
あなたがいたころは、とくべつ面白いことがなくても、”とりあえず悪口”や”とりあえずいじめ”によって、楽しくすごすことができました。
でも、いないので、ちょっと手もちぶさたです。
始めのうち、あなたを心配したようなメールを、送ってくるかもしれません。
「どうしたの?」などです。
しかし、それは心配しているというよりも、
教室でおしゃべりする話題がほしくて、そうしている可能性があります。
かれらは、まだ「とりあえず、あいつの話し(悪口)をしておけばいいや」の味を覚えています。
だから、どうしてもおしゃべりのテーマが、あなたのことになりがちです。
もし、そんなメールがきたら、「心配してくれてありがとう。まだちょっと具合が悪くて・・・。ごめんね」などと、返信しておきましょう。
■それでもとりあえず楽しくすごす
それでも、休み時間はやってきます。
あなたからの返信メールも、面白くありません。
あなたについてのニュースは、無くなってしまいました。
”いない人”の悪口は、すぐつまらなくなります。
悪口は、”しょっちゅう顔を合わせる人”のだからこそ、面白いのです。
ですから、はなれたクラスの人や、ちがう学年の人の悪口は、あまり言われません。
売れっこタレントのスクープや悪口は「おーっ!」となりますが、あまりテレビに出てこない人のは「へー・・・」で終わりますよね。
しかし、たいくつなのには、とてもがまんできない年ごろですから、何かほかの楽しいことをしてすごそうとします。
そして、なんやかんやで、ワイワイとやっていきます。
子どもは、すぐにちがう環境に慣れます。
しばらくすると、いじめの楽しさを忘れて、ほかのことで間に合わせられるようになっていきます。
■学校にもどる
1〜2ヶ月以上たってから、あなたがもどっても、すぐにいじめをできません。
みんな、悪口を言えなかったので、あなたをいじめるための理由を、忘れてきています。
ですから、あなたをまたいじめて楽しむには、また悪口をイチから広めなくてはなりません。
しかし、悪口を言ってみても、「ふーん・・・(またそんな古いネタ?)」というかんじで、なんとなくもり上がりません。
みんな、いじめ以外のことで休み時間をすごすことに、慣れてきました。
だから、あなたをいじめようとしても、
「もうその遊びは古いよ。まだやりたいの?」という雰囲気がただよいます。
それでもまだ、いじめ(とくに暴力系)があるなら、また休みましょう。
ちょっとくらい休んだって、なんてことない
休んでるうちに、国語・算数・理科・社会などの授業が、びっくりするぐらい進んでいるでしょう。
「だいじょうぶかな?」と不安になるかもしれません。
しかし、いじめられる経験にくらべれば、そんなものは大したことはありません。
いじめられてもたえて、生きのびるということは、本当にすごいことなのです。
「いじめられて、休んで、また学校にもどる」勇気は、とてつもないものです。
自信をもちましょう。
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■補足
小中学校に関しては、学校長が認定すれば、出席日数に関わらず進級・卒業できる。ただし学校によっては認定が厳しい場合もある。
※サイト『いじめと戦おう』より転載
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