一ヶ月ぶりの日本の昔話 ( No.1 ) |
- 日時: 2019/08/17 21:01 (m0sacloud)
- 名前: wagonR ◆24KOacuGbls
- *日本の昔話
>わた買い 吉四六(きっちょむ)さん むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもとんちの出来る人がいました。 さて、町には、とても欲張りなわた屋がいました。 客が田舎者だと思うと、とても高い値段でわたを売りつけては喜んでいるのです。 吉四六さんの村でも、このわた屋にだまされた人が何人もいるので、吉四六さんは一度このわた屋をこらしめてやろうと考えていました。 そんなある日の事、おかみさんに『わたを買って来て欲しい』と言われたので、吉四六さんは喜んで、そのわた屋に出かけました。 「これは、いらっしゃいまし」 「すまんが、わたの実を売ってもらえるか?」 「わたの実? わたではなく、実の方ですか?」 「そうだが、都合が悪いのかい?」 「いえいえ、いくらでもお売りいたしますよ」 この頃のわた屋は、どこでも実の付いたままのわたを農家から買い集めて、店先で実を落としていたのです。 だから、わたの実はいくらでもありました。 「ところで、わた屋さん。わしは、わたから落としたての実でなければ、都合が悪いのですよ」 「そうですか。では、今すぐ落としてさしあげましょう」 「すまんね。では、五升(→九リットル)ほど頼みます」 そこでわた屋は店の小僧と一緒に十貫目(→三七・五キロ)もあるようなわたを棚から降ろして、その実を落としにかかりました。 わたの実なんか誰も買わないので今までは捨てていましたが、そのわたの実が売れるとあって、わた屋はニコニコ顔です。 「さあ、出来ました。ちょうど五升あります」 わた屋は実を、吉四六さんの前に置きました。 「ありがとう。それで、値段はいくらだい?」 「はい、十五・・・」 わた屋は、どうせ捨てる物だから十五文ももらえば十分と思って、十五文と言いかけたのですが、吉四六さんをわたの実を買いに来る変な田舎者だと思い、高く売りつけてやろうと言い直しました。 「はい、百五十文でございます」 「ええっ! それは高い!」 「いえいえ、これでも大勉強でございますよ」 「そうか。・・・ところで、実が付いたままのわたは、わたの実が五升分で、いくらするんだい?」 「はい、それは二百文でございますが、じつは近頃、落としたてのわたの実が大人気で、ほうぼうから注文がまいりますので、わたよりも実の方が高くなったのですよ」 欲張りのわた屋は吉四六さんに高い値段で実を売りつけようと、こんなうそをつきました。 「そうか、困ったなあ」 吉四六さんは、本当に困った様な顔をしましたが、いきなり、 「では仕方がない。 残念だが、今日はわたの方だけ買っていこう! 二百文から実の代価の百五十文をひくと、五十文を払えばいいんだな」 と、言って、わた屋の主人に五十文を投げ出し、実を落とした後のわたを自分で大ぶろしきに包んで、目を白黒させているわた屋を尻目に、さっさと帰ってしまいました。 おしまい(^O^)/
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ちょっと体調を崩しました。 おやすみ前の雑学ですが…。 ( No.2 ) |
- 日時: 2019/08/22 20:32 (m0sacloud)
- 名前: wagonR ◆24KOacuGbls
- *フローラルの香りとはどういう意味?どんな匂いなのかを解説。
今回は「フローラルの香りとはどういう意味?」ということで、匂いにまつわる雑学を紹介します。 巷には「フローラルの香り」を謳った商品が溢れかえっています。 しかし、フローラルの香りという表現は非常に曖昧であり、具体的にどんな匂いがするのかが説明できないですよね。 フローラルといえばなんとなく甘くてふんわりした匂いのイメージですが、果たしてフローラルの香りとはどのような意味なのでしょうか。 それではさっそく「フローラルの香り」の意味について解説していきます。 「フローラル」という言葉について辞書などで調べてみると、以下の意味であることがわ かりました。 ・花のようであるさま ・花をつかった 以上の意味であることから、「フローラルの香り」といえば「花のような香り」という意味になりますね。 また、フローラルはかなり曖昧な表現であり、フローラルの香りといっても具体的に「バラの花」といった特定の香りを指すものではありません。 そのため、フローラルの香りについても花の”ような”香りというだけで、あくまで花を連想させるような甘くてふんわりとした香りであり、具体的ではありません。 一応は「花のつかった」という意味もあるため、フローラルの香りを謳った商品は、花の香料がほぼ確実に使われています。 続いて「フローラル」という言葉が定着した理由について解説します。 「フローラル」は意味が曖昧なため、なぜここまで定着したのかちょっと不思議ですよね。 しかし、逆に意味が曖昧でほとんどの人が答えられないことから、ここまで普及したと考えられます。 例えば、「バラの香り」と言ってしまうと、具体的にバラの香りが想像できてしまいますし、それではバラの香りが苦手な人に避けられてしまいますよね。 「フローラルの香り」とすれば、具体的な表現をしなくても済みますし、重要な香りについてもぼかすことが出来ます。 また、おそらくほとんどの人が「フローラル」と聞いて嫌なものや臭い香りをイメージしないですよね。 「フローラル」という言葉は人を嫌な気持ちにさせず、曖昧ですがなんとなくいい香りがしそうであることから、ここまで定着したと考えられています。 「フローラル」に関係する言葉には「フローラルノート」という言葉があります。 フローラルノートとは簡単に言えば、花の香りの総称のことであり、フローラルの香りはフローラルノートを基調としています。 単一の花の香りは「シングルフローラル」と呼ばれており、複数の花の香りを組み合わせたものを「フローラルブーケ」と呼びます。 日本で売られている「フローラルの香り」を謳った商品は、複数の花の香りが組み合わせられていることから「フローラルブーケ」に該当しますよね。 他にも草などの青々とした香りを配合したものは「フローラルグリーン」などと呼ばれています。 また、欧米人にとって東洋を思わせるような花の香りが使われているものについては「フロリエンタル」などと呼ばれています。 以上が「フローラルの香りとはどういう意味?」についてでした。 >まとめ フローラルには「花のようであるさま」「花をつかった」という意味がある。 そのため、フローラルの香りといえば花の香料を使っており、甘くてふんわりとした匂いのものを指す。 フローラルという言葉の意味は曖昧だが、良いイメージを持たせていい香りを連想させることから、ここまで定着したとされている。 フローラルの香りといえば、フローラルノートを基調としている。
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日本百物語を… ( No.3 ) |
- 日時: 2019/08/23 04:27 (m0sacloud)
- 名前: wagonR ◆24KOacuGbls
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