世界は行き詰まりじゃあない。
NPO法人メンタルパートナーズ 代表 佐藤 佑一郎
はじめまして。 NPO法人 メンタルパートナーズの代表をしています。佐藤といいます。
今では私は不登校支援,発達支援を主に色々な活動を展開していますが、かつては私自身が不登校でした。 いじめも受けた経験があり、死にたくなった時もありました。
ある時、周囲の環境から何から全てが嫌になって自殺を決意しました。 まだ14歳程度であったと思います。
不思議なのですが、頭の中で自分が死んでからのことをシュミレーションしている自分がいました。
葬式はどれくらいのお金かけてくれるかな?
その葬式には学校の友達は誰が参列するだろうか?(それでも不登校であったので友達は少なかったのですが)
など妙にリアルなイメージを湧かせていました。
色々と頭を巡らせていくうちに何故だか涙が溢れてきました。
『自分が死んだ時に家族は涙するだろうか』
『母子家庭で頑張って育ててくれた母に申し訳ないな』
などと考えるうちに、「自ら死ぬ」という行為を一人では抱えきれなくなりました。
その夜、母に自殺を決意していた旨を伝えました。
母はひたすら涙を流してきつく抱きしめてくれました。
自分の不甲斐なさ(本当はそんなに思い詰める事はないのだけれど)や駄目なところ全てを受け入れてもらえた・・・。
「僕の世界は行き詰ってない」
生きたいと思う願望に気付いた瞬間でした。
視野を広げてみれば、学校には行けない自分でも友達とは遊びに行けるし、アルバイトだって出来ました。
普段は時間にルーズでも仕事と考えると頑張れました。
遊びに、バイトに、恋愛に・・・自分のアイデンティティ(自分自身ってこういう生き物だな)を確立していく毎に自分の周りの世界がもう一度、違う色で彩られていきました。
今、この画面の前で一人で悩んでいるあなた。
絶対に一人で抱え込まないでください。
お母さんやお父さんをはじめとする家族、恋人、友人、恩師があなたの死に直面した時にどれほど涙するでしょうか。
世界はドン詰まりなんかじゃあない!!
今は自分が思い描く環境と違っても、強く思い続けていれば必ず良い風は吹きます。
マイペースでかまわない。
社会の枠に振り回されることもない。
ただ、生きて。そして自分らしく在ってください。
(2009年12月1日 特定非営利活動法人 メンタルパートナーズ)
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