あなたが本当に望んでいるのは?
カウンセラー・北川恵子さん
ここに2つのカプセルがあります。 一つはそれを飲めば確実に死ぬことができるカプセルです。 そしてもう一つはそれを飲めばなりたい自分になれるカプセルです。 あなたはどちらを選びますか?
あなたがその手を伸ばすのは、なりたい自分になれるカプセルではないでしょうか。
仮に、確実に死ぬことができるカプセルを持ったあなたがいたとしても、それをいっきに飲むことはできず、迷いやためらいといった思いがそこには生じるのではないでしょうか。 もしそうであったならば、あなたの心の中には、生きたい自分という芽も存在しているのですよね。あなたは死にたいのではなく、なりたい自分で生きたいのだけれど、なりたい自分で生きることができないから、それならば死んだ方がましという思いなのですよね。 死んだ方がまし…という思いで、生きたい自分の芽を摘んでしまってもよいのでしょうか? なりたい自分として生きたいと願う気持ち、その気持ちの声に向き合い、その声を聴いてあげたことがありますか? なりたい自分なんかなれるはずがない、今置かれている状況や環境ではできるはずもない、自分のことをわかってくれる人なんかいるはずなどない… 過去も未来もないものばかりで、所詮望んでみたところで叶うはずもない、望むだけ無駄…期待してショックを受けて辛い思いをするくらいなら、すべてをないものにしてしまった方が楽になれるといった思いばかりに耳を傾けてしまって、ずっとずっと奥の方に隠れてしまっている生きたい気持ち、何かをしたいと望む気持ちには耳を貸さなくなってしまっているのではないでしょうか。 世の中についても、人というものについても、自分についても、何もわからず考えることもなかった子供の頃、そんなふうに限界を思うこともなかったでしょうし、限界があるという考えすらなかったのではないでしょうか。 知っていくことで得ることも勿論、多いですが、知ることで失ってしまいがちなのは、ワクワク感やドキドキ感といったフレッシュな気持ちであったり、可能性や希望を持てる気持ちであったり、さらに奇跡までも信じられる心といったものなのではないかと思います。 大人になった心は、ちょっとやそっとでは気持ちが高揚しなくなってしまい、何かを知れば知るほど、限界という壁を感じて、それを前にして失望してしまい、奇跡など起こるはずがない、あり得ないという判断ばかりが正しいと思えるほどになってしまうのですよね。けれど、こんなふうにネットで人と人とが繋がることも、かつてはあり得ないことでしたが、今はあたり前のようになっているのですよね。 今はないけれど、こんなものがあったらいいなと願う思いが、新しいものを実現させていくのだと思いますが、それは自分という存在についてもいえるのではないかと思います。 もっと自分を活かしたい、もっと自分に出来ることがあるはず…そんな思いが自分を動かしてくれるのではないかと思います。 あり得ないと判断してしまって自分の可能性をつぶしてしまう前に、あり得るかもしれないという奇跡を信じてみても悪くはないのではないでしょうか。 といっても、奇跡を信じているだけでは、奇跡が起こるものではありませんので、奇跡を起こせるかもしれない行動も合わせて必要なことではないかと思います。 一晩で奇跡を起こすというのも、なきにしもあらずかもしれませんが、多くの人たちはやはり、一歩一歩の尽力によって何かをやり続けることで奇跡を呼んでいるのではないかと思います。 気持ちが高ぶり、一時、やる気が出て、何かをすることは誰もがしたことがあるのではないかと思いますが、1週間、1ヶ月、1年、10年・・・と続けることの出来る人は多くはないですよね。才能や資金といったもの以上に、その続ける能力こそが奇跡を起こすものではないでしょうか。 自分のために何かをしてあげていますか? 今の環境で出来ることがあるかもしれないのなら、試しにでも、一か八かでも、その機会を与えてあげてもよいのではないでしょうか。環境を変えることで出来ることがあるかもしれないのなら、新たな環境を自分のために探してあげてもよいのではないでしょうか。自分では何をしたらよいのかわからないのであれば、誰かに相談したり、人に頼るということも自分に許可してあげてもよいのではないでしょうか。 あなたがまだ、使っていないやり方や、あなたがまだ選んでいない道はあるはずです。 ない・・・というスタンスではなく、あるかもしれないというスタンスに一度立ってみて
そこから試してみても、人生遅くはないのではないでしょうか。
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